前回は 『SAS Viyaを用いた品質管理編』 を受講しました。そこで初めて、実はSAS Viyaは初心者にやさしいツールであることが分かりました。
▼詳細はこちらをご覧ください
https://bi-online.jp/experience/010
さて今回は更に一歩踏み込んだ 『SAS Viya 需要予測編』 を受講して参りました。私もかつてSASのプログラミング経験はあるのですが、プログラミング脳に染まりきらずドロップアウト。以来、SASという文字を見るだけで恐怖を覚えていたのですが、前回のハンズオンが思いの外楽しくて、今回も張り切って臨みました!SASは怖くない!むしろ面白いんだ!!
そんな模様を<凄いポイント!>を中心にご紹介いたします!
今回、『SAS Viya 需要予測編』では、このようなお悩みを抱えていらっしゃる方におススメのハンズオンです。
SAS Viyaについては、前回受講したレポートに記載しております。
▼こちらをご参照ください。
https://bi-online.jp/experience/010
SAS Viyaのざっくりとした概要をご確認頂いたところで、イメージを掴むために完成レポートを見て行きたいと思います。
<完成形レポート>
・上段:予測値と実測値を時系列に見たグラフ
・下段左:商品分類と実測値のグラフ
・下段右上:実測値、予測値データ
・下段右下:予測モデルを用いたインフォメーション付きの予測レポート
※今回のセミナーではデータを取り込んだ状態からスタートします。
メーカーが入手できる、エリア単位での売上データを使います。
メーカー・フランチャイズ店舗(大阪エリアに限定)において、売上データを使いながら、商品分類ごとに売上げ
実績や売り上げ予測などを時系列に沿って予測します。
▼データの中身はこのような感じです。
次にモデルを作成します。
ログインID と パスワードを使って ログインします。
①画面左上の機能メニューからモデルの作成を選択します。
②モデルスタジオが起動したら右上のプロジェクトの新規作成をクリックします。
③名前:需要予測、種類:予測、テンプレート:自動予測、データ:参照ボタンをクリックします。
④今回使用するデータを選択します。
「保存」をクリックすると、需要予測のモデルプロジェクトが作成され、選択したデータソースの変数リストが表示されます。
予測に必要な項目を選択します。
パイプラインの作成と実行します。
画面左上にある「パイプライン」をクリックします。
ノードを開くと、追加可能な機能ノードのリストが表示されます。モデル作成時のテンプレートを自動予測にしたので、すでに自動予測のパイプラインが出来上がっています。
予測モデリングからナイーブモデルをパイプラインのデータにドラッグアンドドロップします。
階層予測もパイプラインのデータにドラッグアンドドロップします。
※パイプラインは、用意されたノードを1つずつ組み合わせて作成することも可能ですし、既に用意されているパイプラインテンプレートを利用することも可能です。
パイプラインの黄色い部分に追加され、3つになったのを確認できたら<パイプラインの実行>をクリックします。
モデル比較の右にある「・・・」をクリックするとサブメニューが出てきます。
<結果>をクリックすると比較結果が表示されます。
3つの中で一番精度が良かったと判断されると、チャンピオンにチェックが表示されます。
これを<チャンピオンモデル>と言います。
モデル比較の表示されているMAPEにご注目ください。この数値が低い方が良いモデルになります。
良いモデルの順位は、
1位階層予測
2位自動予測
3位ナイーブモデル予測になります。
モデル比較の結果画面では3つの予測モデルの精度が確認できます。
MAPE分布(MAPE:Mean Absolute Percentage Error)は、平均絶対誤差率のことです。
時系列予測などによく使われる予測精度指標です。
平均絶対パーセント誤差:Mean Absolute Percentage Error 各データに対して
「予測値と正解値との差を、正解値で割った値(=パーセント誤差)」の絶対値を計算した後、その総和をデータ数
で割った指標になります。
出力データのタブをクリックし、階層予測で使われたモデルを確認します。
今回は、ESM(指数平滑化)、ARIMAの2モデルが使われています。
ESMは、指標平滑化(へいかつか) 過去の実績データを用いながら「より新しい実績値」により大きな重みを置き、
過去にさかのぼるほど小さな重みをかけて移動平均を算出す方法です。
ARIMAは下記のARモデル、Iモデル、MAモデルを組み合わせて予測を作成する方法です。
① AR(Auto Regressive:自己回帰)モデル
過去の観測地を説明変数とした回帰モデルから予測する手法です。
② I(Integrated:和文)モデル
対象の時系列でーたにトレンドや季節性が観測される場合、そのトレンド及び季節性を除去し、データを定常の状態とする手法です。最終的に差し引いた差分を加えた予測値を算出するので、Integrated(和文)と呼ばれています。
③ MA(Moving-Average:移動平均)モデル
過去の実績を平均として時期の需要を予測する手法です。例えば過去3期の実績がそれぞれ200億、300億、250億とすると、3期の平均値である250億を時期の需要予測とします。
※出典:AI実用化のための実践ガイド SAS Viyaではじめるアナリティクス・ライフサイクル入門
「オーバーライド」タブをクリックすると予測結果が表示されます。
左側の属性を見ると、どの項目にもチェックが入っていないため、全体の売上げ数値が右側で表示されています。
2021年4月1日までは実測値が入っています。水色の点は実測値、黄土色は予測値です。
2021年4月1日以降は水色で塗りつぶされている部分が予測値です。正し、ある程度の範囲を持たせて表示しています。
また実測値と予測値をみると、上昇傾向にあることが分かります。
波形も直前の年の動きに追従しています。
今度は属性を指定して中身を見て行きます。
こちらはチョコレートAにチェックを入れた値です。
全体的に下降傾向にあります。
そして毎年9月~10月には大きな山があります。
よって、予測値でも同じような波形になっています。
いかがでしたでしょうか。
SAS Viyaは悩む間もなく、するっと簡単に需要予測ができてしまいました。
しかもプログラムを一切書かずにできちゃいます。
SASプログラムアレルギーのこんなわたしでも作成できてしまうので、とっても嬉しい!
今回のハンズオンセミナーを受講して非常に興味深かった点は、
今回も感動と感激の嵐でした!
まさに「身構えずに時系列予測モデルを気軽に使うことのできる」
この部分がSAS Viyaの虜になってしまうポイントなのかもしれません!
BIツールの選定にお悩みの方も、BIツールを導入したけれどイマイチ使いこなせていない方など、ぜひ一度SAS Viyaで
需要予測をご体験されてみてはいかがでしょうか。新しい世界が広がっていますよ!
★SASのハンズオンセミナーは定期開催しております。
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★今回受講したハンズオンセミナー
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