使ってみましたシリーズ 第3弾
これが World Wide の Power BI か!
これさえ読めば、今日からあなたもPower BI マスターだ!

今回は、Power BI Desktop編です!
世界で広く利用されている Power BI 。なぜそんなに利用者が多いのか?どれほど便利なのか?その魅力に迫りました。

さて、世間では「コロナワクチン接種状況」の話題で持ちきりです。
接種状況はどんな推移を辿っているのか・・・Power BI Desktopに取り込んで見てみようじゃないかと思いました!
今回試した内容は、WEBに掲載されているオープンデータで、コロナワクチン接種状況のデータをダウンロードし、Power BI Desktop にデータを取り込み、可視化してみました。

1.Power BI って何?

Microsoft Power BI は、ソフトウェア サービス、アプリ、およびコネクタのコレクションです。データソースをMicrosoft Power BIにインポートすると、自動でデータとデータを関連付け、データを可視化きるように変換します。 データはExcel ブック、CSV、クラウドベースとオンプレミスのハイブリッドなデータ ウェアハウスなど幅広く、Power BI を使用すると、簡単にデータ ソースに接続し、基になっているソースに影響を与えることなくデータをクリーンアップしてモデル化の後、視覚化 (または発見) し、色々な方と共有できます。

PowerBIで何ができる?

  • データに接続
  • データの型を変換しクリーニングを行って、データ モデルを作成
  • データを可視化する様々なグラフのビジュアルを作成
  • Power BI サービス を使用し、レポートをメンバー間で共有 
    ※この部分はPower BI Desktopの機能ではないので、この記事では割愛します。

Power BI の構成

Power BI は、① Power BI Desktop② Power BI サービス③ Power BI モバイルアプリ の3つが連携して構成されています。

① Power BI Desktop

デスクトップ アプリケーションです。
ローカルPCにインストールできる無料のアプリケーションで、データへの接続、変換、および可視化を行うことができます。Power BI Desktop を使用してレポートを作成すると、
Power BI サービス を介して他のユーザーとレポートを共有できます。

② Power BI サービス

オンラインの SaaS (サービスとしてのソフトウェア) サービスです。
ダッシュボードとレポート機能がひとまとまりとなり、データセット に接続ができます。
※この部分はPower BI Desktopの機能ではないので、この記事では割愛します。

③ Power BI モバイルアプリ

Windows、iOS、Android デバイス向けのアプリケーションです。
※この部分はPower BI Desktopの機能ではないので、この記事では割愛します。

2.Power BI Desktop をダウンロード

Microsoft Power BI Desktop は、無料で提供されているアプリです。
簡単にあっという間にダウンロードでき、すぐに使い始めることができます!

Microsoft Power BI Desktopは無料でダウンロードができます。(2021年6月現在)
https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/downloads/

 

3.データに接続

①コロナワクチン接種率(国内)のデータをダウンロード

この画面は2021年6月現在の画面です。現在の画面と一部異なります。

国内のワクチン接種状況のデータを準備します。
データソースは、首相官邸HP から下記の4ファイルをExcel形式でダウンロードしました。

①高齢者接種率
②高齢者接種率(日別)
③医療従事者接種率
④医療従事者接種率(日別)

②コロナワクチン接種率(海外)のデータをダウンロード

各国のワクチン接種状況のデータを準備します。
データソースは、World in DATA から下記の3ファイルをcsv形式でダウンロードしました。

①予防接種を受けた人の割合‗国別
②予防接種を受けた人の人数‗国別
③メーカー別の接種割合

赤枠は「予防接種」のタグになりますので、こちらをクリックします。

海外の予防接種を受けた人口の割合

①予防接種を受けた人の割合‗国別→こちら
②予防接種を受けた人の人数‗国別→こちら
③メーカー別の接種割合→こちら

③Power BI Desktop へインポート

国内のワクチン接種状況のデータを4つ、 Power BI Desktop へインポートします。

① Power BI Desktop を立ちあげ、×で黄色い画面を消す

それでは、早速データをインポートしていきたいと思います!

② データ抽出(Extract) ー「データを取得」をクリックし、Excelを選択する

Power BIでは、基幹系システムで利用されるデータベース、Excelシート、クラウドサービスのデータベース、他のシステムからデータを抽出されたCSVファイルなど、さまざまなデータを取り込むことが可能です。今回は、Excelシートを取り込みます。

③ 該当のExcelを選択し、Excelのシート名が表示されるので、✓をして「データの変換」をクリックする

Power BI Desktop が、データの型を自動で判断してデータを取り込んでくれる!

⑤. データ変換・加工(Transform) ーデータを整える

インポートが完了すると、Power Query エディター(※)にデータが表示される

※Power Query エディターって何?

Power BI Desktop 内に含まれるデータの接続、変換・加工、ロード(DBへの書き込み)を実行・管理するモジュールです。

一連の処理を動画にしました。

データの型や、不要な列の削除や、ヘッダー名の変更などを行います。

<行った処理>
  1⃣ 2行目に表示されている項目名をヘッダーとしてセット
  2⃣ 不要な行を削除
  3⃣ 不要な列を削除
  4⃣ 集計しやすい型を変更

各国のワクチン接種状況のデータを4つ、 Power BI Desktop へインポートします。
手順はこちらの動画を参照ください。

4.Power BI データをロード

①.データの書き込み(Load)

Power Query エディターの「閉じて適用」をクリックすると、Power BI 内に、処理済みのデータが保存されます。


ロードが完了すると、Power BI Desktop ウィンドウ が表示されます。Power Query エディター上では、取り込んだ各テーブルを、「クエリ」と表現していましたが、Power BI Desktop ウィンドウ上では、「テーブル」と表現が変わります。

画面の左端のアイコンが3つ並んでいます。
レポートアイコンをクリックすると、グラフなどのビジュアル作成画面に切り替わります。
データアイコンをクリックすると、データ画面に切り替わります。
モデルアイコンをクリックすると、テーブル間のリレーション画面に切り替わります。

②データの結合 ーテーブル同士をつなげる

Power BI Desktop ウィンドウの左端、一番下の「モデル」アイコンを選択すると、格納されているテーブルが表示されます。Power BI Desktopでは、共通する項目名と型を自動認識して、テーブル間を結んでくれます。

テーブル結合は、共通する項目名と型を自動認識して勝手にリレーションしてくれます!

もし意図していないキーとキーがリレーションしてしまったり、リレーションがされてなかった場合、簡単にリレーションをすることができます。

動画をご参照ください。

同じように、日付のマスターテーブルと、残りのテーブルも結合すればセット完了です。

5.Power BI データの可視化

Power BI では、グラフをビジュアルと表現します。

① レポート アイコンをクリック
② 視覚化 の欄から、マトリックス を選択
③ フィールド の欄から、
 値:内1回目と内2回目をドラッグアンドドロップ
 行:都道府県名をドラッグアンドドロップ

項目名をドラッグアンドドロップでビジュアルが簡単に作成できます!

ビジュアルを変更する

作成したビジュアルを選択したまま別のビジュアルをクリックするだけで、ビジュアルを変更できます。

① ビジュアルを選択して Ctrl + C でコピー
② Ctrl + V で貼り付け
③ 貼り付けた方のビジュアルを選択した状態で、
 視覚化 の欄から、集合縦棒フラグをクリック

デフォルトで表示されているビジュアル以外にも、ビジュアルは多種多様にあります。こちらのサイトは、ビジュアルを体系別にまとめてありますので、ぜひご活用ください。

既存のビジュアルをコピペして、作りたいビジュアルをクリックするだけあっという間にビジュアルをチェンジ! 簡単、自在にビジュアルを変更することができます!

ビジュアルの色は、変更することも可能です。

また、テーマのギャラリーからも選択可能です。
https://community.powerbi.com/t5/Themes-Gallery/bd-p/ThemesGallery

6.感想

今回は Power BI Desktop のダウンロードを行い、データ抽出(Extract)、データ変換・加工(Transform)、データの書き込み(Load)、データの可視化を行いました。さすが<セルフサービスBI> と言われているだけあり、Excel を操作しているような使いやすさ!!またデータの型変更や、データを追加でインポートするために Power BI Desktop と Power BI サービス を自由に往来できるので、修正も楽々です。
データの可視化を行う際も、ビジュアル選びに困ることなく、思い描いたビジュアルが表示できました。ビジュアルの変更もボタン一つでできてしまうので、初心者にもやさしいツールです!

 


「もっと深く知りたい!」 「ここはどうなっているの?」など・・・
疑問が出てきた方もいらっしゃるかもしれません。 そのような方におススメなのが、ZEAL DX-Learning Room です。PowerBIのトレーニングをE-Learningで受講できるサービスです。

 

ZEAL DX-Learning Room
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お問い合わせ
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7.次回のお知らせ

今回は、Power BI Desktop に関してご紹介しました。実は、Microsoftには、RPAツールPower Automateがあります。これは、Power BI Desktop と連携できるツールです。次回はPower BI DesktopとPower Automate の連携についてご紹介いたします。乞うご期待!

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