データマネジメントとは何か

この記事は、株式会社データ総研 DRIブログを転載させていただいております。

▼引用元
https://jp.drinet.co.jp/blog/datamanagement/oldxmsgcebbvw

▼DRIブログ
https://jp.drinet.co.jp/blog

はじめに

企業活動では、日々多くのデータが発生し、使用されています。取引先から受注があった際、取引先の名前や連絡先を聞くことになります。これらは
そのまま取引先のデータとして、後続業務に使用されます。また、商品が売れれば売上データが発生します。集計された売上データをもとに、企業は
経営判断を行うことになります。企業活動においては、正しいデータを、使いたいタイミングで使えることが必要不可欠です。そうでなければ、業務を
遂行する上でも、経営判断をする際にも不都合が生まれます。
これらのデータを登録、利用していくためには、データマネジメントを行うことが重要になってきます。今回は、このデータマネジメントとは何か、
何を対象としてどんな活動を行うのかを簡単に解説します。

 

データマネジメントとは

データマネジメントとは、文字通り、データを管理することです。
ただし、ひとくちに「管理」といってもその内容は幅広いです。主要な業務としては、データを登録・更新・活用することが挙げられます。
加えて、それらの業務を遂行するために必要な様々な活動も含まれます。例えば、

✔データを蓄積しておく仕組みの構築や維持

✔データ構造の可視化

✔データの意味管理

✔責任体制の確立

なども、データマネジメントです。

 

データマネジメントの対象

データマネジメントの対象となるのは、データです。データには「ビジネスデータ」と「メタデータ」の2つがあり、「ビジネスデータ」はさらに
細かく分割できます。

 

表1.データマネジメントの対象

  

データマネジメントの活動

データマネジメントの活動は、簡単にまとめると以下のようになります。

 

表2.データマネジメントの活動

 

これらの活動は、構造化データ、非構造データ、メタデータなどデータの種類が変わっても同じになります。ただし、活動自体は同じでも、やり方は
データの種類に応じて異なります。また、これらの活動とは別に、データマネジメントの活動を正しく進めるためのガバナンス活動も必要です。
ガバナンス活動とは、データマネジメントに関わる立法・行政・司法の活動を意味します。すなわち、守るべきルールを決め、ルールに従って活動し、
必要に応じてルール違反を取り締まります。

 

DMBOK2におけるデータマネジメント

データマネジメントについて語る上で外せないのが、DMBOKです。DMBOKは”Data Management Body of Knowledge”の略で、データマネジメントに
関する知識を体系立ててまとめた書籍です。DAMA International(国際データマネジメント協会)が提供しており、第二版まで発行されています。
『データマネジメント知識体系ガイド 第二版』として、日本語版も出ています。(以後、DMBOK第二版のことを『DMBOK2』と表記します。)DMBOK2は、データマネジメント実務者にとってバイブルのような存在といえます。

(DMBOKについては、こちらの記事でもまとめております。
『データマネジメントの知識体系"DMBOK"とは?どう役立つのか?』

 

DMBOK2では、データマネジメントを次のように定義しています。

データとインフォメーションという資産の価値を提供し、管理し、守り、高めるために、
それらのライフサイクルを通して計画、方針、スケジュール、手順などを開発、実施、監督することである。

--『データマネジメント知識体系ガイド 第二版』DAMA International編著、DAMA日本支部・Metafindコンサルティング株式会社訳、日経BP社、2018

上の定義からもわかる通り、企業にとってデータ(とインフォメーション)は「資産」です。社内のどこに、どんなデータがあるのかを把握しておくこ
とが重要になります。

 


データマネジメント知識領域


DMBOK2では、DAMAホイール図を用いて、データマネジメント知識領域を定義しています。データマネジメント知識領域は、広範なデータマネジ
メントの概念を11個の領域に分解し、理解しやすくしてくれます。
 

DAMAホイール図 (出典:DAMA日本支部)

 

ただし、DAMAホイール図からは分かりにくいのですが、各知識領域がカバーする範囲にはダブりがあるので注意が必要です。例えば、マスターデー
タに関するデータガバナンスは、「データガバナンス」と「参照データとマスターデータ」の知識領域のどちらにも関係します。
表3に、各知識領域の内容を簡単にまとめています。

 

表3.データマネジメント知識領域

 

また、これら11個の知識領域だけでなく、表4に書いた5つのトピックについてもDMBOK2では解説しています。

 

表4.DMBOK2で知識領域のほかに取り上げられている5つのトピック

 

ちなみにDRIでは、データマネジメントの各知識領域、トピックについて「3分間でわかるデータマネジメント」シリーズで記事を書いています。
データマネジメントを新しく学ぶ人向けに、各領域・トピックに該当するような活動についてどのように理解すればいいのか、どんな意義があるの
かなどを分かりやすいように解説しています。興味がありましたら、是非ご一読ください。
(以下に出てない知識領域・トピックに関しては現在準備中です。)

3分でわかるデータマネジメント【データガバナンス】
3分でわかるデータマネジメント【データアーキテクチャ】
3分でわかるデータマネジメント【データモデリング】
3分でわかるデータマネジメント【データストレージとオペレーション】
3分でわかるデータマネジメント【データ統合と相互運用性】
3分でわかるデータマネジメント【参照データ/マスターデータ管理】
3分でわかるデータマネジメント【メタデータ管理】
3分でわかるデータマネジメント【データ取扱倫理】

 

おわりに

データマネジメントの「対象」や「活動」について簡単に説明しました。これからデータマネジメントに取り組んでみよう、進めていこうと考えて
いる方のきっかけになれば幸いです。弊社では、データマネジメントが求められる背景・必要性を理解し、実践していただくための人材を育成する
教育コースを用意しています。ぜひチェ
ックしてください!

 

参考

※引用元の株式会社データ総研様のコースのご案内です。

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や基本フレームを中心に学習していきます。随所で小演習をはさみながら、具体的課題への対応方法を体験していただき、データアーキテクトとして
活躍できる人材の育成を図ります。
データアーキテクトとなる当事者だけでなく、組織・顧客にデータマネジメントの推進を促す立場の方、データマネジメントの全体像を把握したいSE
の方などにも必修の内容です。

https://jp.drinet.co.jp/school/data-architect?hsCtaTracking=0313ea73-95e0-4d6c-ab8e-7219bcc61b34%7C18007d84-05f5-44dd-83d3-5feb55683510

 

 

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https://jp.drinet.co.jp/school/standard-entry?hsCtaTracking=3b83e8dd-4152-4e44-bf38-622e858a4569%7C8d9e491f-d88f-42ab-97d7-dd2f7761afba

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