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社内外のデータの流通を容易にし、データドリブン経営を実現 ~大林組様が採用した仮想化データプラットフォームの実力とは~

2020年10月21日、株式会社ジールにて、『【ウェブセミナー】社内外のデータの流通を容易にし、データドリブン経営を実現 ~大林組様が採用した仮想化データプラットフォームの実力とは~』が開催されました。その内容をレポートします。

はじめに

「データドリブン経営」が注目され、多くの企業がその実現に向けてさまざまな取り組みを行っていますが、大林組様では、データプラットフォーム基盤として、「Denodo」を採用されました。このセミナーでは、「Denodo」の概要、新機能、そして、大林組様で導入されるにあたって実施したPoCの内容を中心に紹介しています。

目次

第一部:「データドリブン経営に必要とされるデータプラットフォームとは?」
第二部:「国内の多くの大手企業でPoC・導入が進むデータ仮想化(Denodo)の最新Ver8を紹介」
第三部:「大林組様でのPoCから導入までの支援事例のご紹介」
まとめ

第一部:「データドリブン経営に必要とされるデータプラットフォームとは?」

 <講師> 株式会社ジール ビジネスディベロップメント部
      上席チーフスペシャリスト 石家 丈朗 氏

■ 企業を取り巻く不確実性のリスク:グローバル・クライシス

最近の社会情勢の急激な変化やコロナ禍などの災害のような非常に予期しがたい経済環境の中で、企業は生き残りをかけて、迅速に意思決定をしていかなければならない状況になっています。勘、経験、度胸で意思決定していく時代ではななく、データドリブンな経営に切り替えていかなければなりません。

■ 従来の経営管理手法の反省点

今までデータドリブン経営を実践してきた例はいくつかありますが、結果を伴わなかったり、陥りやすい罠があります。それは、財務指標だけを利用したり、非財務指標を取り入れていなかったり、顧客の視点や競合他社の視点が抜けていたりするケースです。財務指標は、過去のある時点の企業の状態を示した結果指標であり、この結果指標に影響を与える非財務指標(先行指標)を発見/モニタリングして経営判断することで、先手先手の企業アクションにつなげていけます。

■ 社内外の様々なデータの活用がデータドリブン経営の成功の鍵となるが…

活用できるデータは膨大化しており、オープンデータや製造業におけるラインのセンサーデータなど、既存のビジネスデータと統合して活用することによって、さまざまなビジネスチャンスが生まれてきます。しかし、これだけデータが膨大になってくると、すべてを統合して活用することは非常に困難になってきます。
データ活用が進まない最大の原因は、システムのサイロ化です。部門ごとにさまざまな業務システムが作られていますが、データ活用を目的として作られたシステムではありません。よりまして、全社横断的にデータを活用しようとすると、部門の壁、システムの壁、サイロ化、という壁が厚く立ちはだかってきます。残念なことに、活用しているデータは氷山の一角に過ぎません。

■ 従来の情報活用のための物理的なデータ統合の課題

下記の図は、従来の物理的な統合のイメージです。
データを活用しようとした時に、わが社ではどういうダッシュボードを作るべきなのか、ということをわかっている企業はありません。試行錯誤しながらブラッシュ・アップしていく企業がほとんどです。データウェアハウスも事前にデザインしなくてはなりませんが、仮説に基づいたデザインになりがちです。仮説に基づいて設計していますので、当然、データに不足が出てきます。そのため一旦、データを抽出しつつ、他からもデータを持ってきて、あらたにデータマートを作っていくことになります。これにBIを接続し、レポートなり、ダッシュボードを作成していくことになります。よりまして、ビジネスサイドにシステムをリリースする時に、とても時間がかかってしまいます。要するに開発生産性がよくありません。

■ データ仮想化のご提案

ここで、データ仮想化を使ってみませんか?というご提案をします。下記の図を参照ください。

データ仮想化 実装前(上の図の左側)
膨大なさまざまなデータが物理的に分散している状態で、フロントエンド部分にあるBIやアプリケーションが、必要なデータソースに接続し、クエリをかけて情報収集している状態。いわゆるスパゲッティ状態。

データ仮想化 実装後(上の図の右側)
このLDWと書かれたものが、データ仮想化のイメージです。ロジカルデータウェアハウス、いわゆる論理的なデータウェアハウスを間に挟むイメージです。実際にはここにはデータを持ちません。データは、もとある場所にあるだけで、フロントエンドはロジカルデータウェアハウスにシングルポイントで接続し、データ仮想化のソリューションが必要に応じて必要なデータを抽出し、フロントエンドに返します。昔から言われている事ですが、これがまさに、企業内グループ内におけるSingle View of the Truth を実現するソリューションです。

■ Denodo Platform 概要

下の図が、Denodoの概要を表すものです。中心にあるのがDenodoで、下の部分がデータソース、上の部分がフロントエンドの製品群です。さまざまなBIツールをフロントエンドと接続でき、Webサービス化して、いろいろなアプリケーションと連携することもできます。さまざまなデータソースを統合して活用するだけではなく、非常に強固かつ柔軟なセキュリティを設定することができます。どこに、どのような情報があるのかということを探る際には、データカタログという機能により、ウェブブラウザを使って検索できるようになっています。
このとおり非常に多機能であり中間レイヤーに位置するミドルウェアです。

■ Denodoによるデータ活用における課題の解決

Denodoというソリューション1つで、物理的なデータの複製なしに、より早く、より正確なビジネスの意思決定に貢献できます。また、エンタープライズレベルのガバナンスセキュリティを効かせて、データ活用することにも貢献できます。また物理的なデータ移動を伴いませんので、開発生産性の向上に寄与できます。これは導入時のイニシャルコストのみならず運用時のメンテナンスコストも含めてITコスト削減に貢献ができます。
Denodoは、この三つの課題を同時に解決する製品です。

第二部:「国内の多くの大手企業でPoC・導入が進むデータ仮想化(Denodo)の最新Ver8を紹介」

 <講師> Denodo Technologies株式会社
     プリセールスエンジニア 平井 孝典 氏

1.Denodo 8.0の主な強化ポイント

■ 強化点01:Webインターフェース化

以前のバージョンでは、管理・開発ツール、データカタログ、構成管理ツール、モニタリングツール、スケジューラがそれぞれ独立したアプリケーションでしたが、新バージョンでは、ツールの入口をポータル化し、すべてのアプリケーションにシングルサインオンできるようになりました。またデザインスタジオというWebブラウザだけでデータをモデル化してビューを定義することができる、新しいWebアプリケーションが追加となりました。

■ 強化点02:分析パフォーマンス向上

クエリーでよく利用されるサマリー(集計結果)をキャッシュし、非常に高速なレスポンスを返すことができる新機能が追加されました。ユーザからのクエリーはアドホックで、使用する項目や集計単位などのロジックは異なりますが、オプティマイザが中間的な集計結果であるキャッシュ(サマリー)を使用するようにクエリーを動的に書き換えることで、高速化を可能にしています。この機能によりDenodo以外の一般的な仮想化(単純なフェデレーション)では500秒以上かかり、Denodo 7.0でも13秒ほどかかっていたクエリーが、わずか1.4秒に短縮されました。

■ 強化点03:GraphQLサポート

Denodo上のデータサービスでGraphQLがサポートされるようになりました。GraphQLは、Facebookが、REST APIの課題を解決するために開発し、オープンソース化したものです。GraphQLを利用すると、REST APIよりリクエスト数を減らすことができ、無駄なやり取りを省くことができます。もちろんオープンソースですので、GraphQL APIを自前で実装することもできますが、Denodoの基盤を利用することによって、開発時間をゼロにするばかりでなく、強固なセキュリティ機能、優れたクエリー最適化、メタデータ管理など、アプリ側はなにもしなくてもDenodoの数々の恩恵を享受することができます。

■ 強化点04:クラウド統合

AWSやAzureといったパブリッククラウド上への展開を自動化することができるようになりました。クラスター、インスタンス、暗号化、ロードバランサー、Auto Scalingなど、初期構築時に今まで手作業でやっていたことの大部分を自動化する新機能が、Solution Manager(Denodoの構成管理ツール)に追加されました。
※Azure、GCPは順次対応予定

■ 強化点05:データカタログ(Update予定)

データカタログの機能が強化される予定です。以前のバージョンは、トップページにはシンプルな検索窓しかありませんでした。新バージョンでは、ログインしたユーザごとに、過去の利用状況からAIベースでパーソナライズされた、お勧めのデータセットやタグなどのレコメンドが表示されます。そのようなショートカットによって、有益なデータセットにワンクリックでたどり着けるようになります。
※来年のQ1(2021年1月~2021年3月)のアップデートで追加する予定の機能です。

また、検索機能ですが、「顧客」や「売上」などの一般的なキーワードで検索してしまうと、ヒットする検索結果が多過ぎて、目的とするデータに簡単にたどり着けない場合があります。そのため、拡張フィルタリングオプション機能を強化しており、様々な条件を設定して、動的で詳細な絞り込みを簡単に行うことができるようになります。

さらに、コラボレーションの機能として、ユーザからデータセットに対して、次のようなアクションをとることができるようになります。
・共有する
・タグを付ける
・属性を付ける
・コメントを付ける
・エンドースをする(自分がこのデータセットに対してお墨付きを与える)
・良いね、良くないね、という評価を付ける

また、他のユーザがこのデータセットに対して、どのようなアクションをとっているのかも表示されます。加えて、仮に全然利用されていないデータセットであれば、10日後に削除されるというメッセージを表示させることも可能です。そして、それを見たユーザは、管理者に対して削除をしないようにメッセージを送ることも可能です。このように利用者間のコラボレーションと利用者と管理者のコミュニケーションを円滑にする機能が追加されます。

その他(データリネージ、クエリー)

ビューがどのようなデータから作られているのか、項目単位で確認することができるデータリネージ機能もあります。左側にビューの出力項目が一覧で表示されており、項目をクリックして指定すると、その項目の元となるデータが通るビューの色が変わって、その項目の成り立ち(来歴)をグラフィカルに確認することができる機能です。また、メタデータの情報を見るだけではなく、実際のデータの中身も確認することができるクエリー機能もあります。

2.Denodo 8.0の機能強化のまとめ

データを利活用するときのプロセスを考えると、以下の図のとおり5つのポイントがあります。Denodo 8.0では、この5つのポイントすべてに対して、機能強化が行われています。

また、マイナーアップデート時にも新機能を積極的に取り入れて、皆様のデータ利活用がしやすくなるように、継続して機能強化に取り組んでいきます。

第三部:「大林組様でのPoCから導入までの支援事例のご紹介」

 <講師> 株式会社ジール デジタルイノベーションサービスユニット
      シニアコンサルタント 山口 亜矢子 氏

大林組様 Denodo 導入の背景・要件・環境構成

現在、建築や土木、開発、再生可能エネルギー事業などの新領域の4つの事業を強化し、事業領域の深化・拡大、グローバル化を加速させ、DXを推進しています。そのために、IoTやAIなどデジタル技術を活用した次世代情報システムの開発・構築を進めるとともに、部門間の閉じたデータを公式のルールで流通させ、データに基づき意思決定を行うデータドリブン経営の実現に取り組んでいます。

これまでは、担当者が社内システムや社外の情報を手元に集め、手集計を実施していましたが、集計稼動の負荷や集計ミス、各部門での作業の重複などの課題が山積していました。そのため、DXにより社会や産業の構造が変化する中、意思決定の迅速化を図るために、社内のデータを統合し活用する基盤の構築が必要になってきました。

そのため、部門に分散しているデータを統合し、データ活用を実現するデータプラットフォーム構築基盤として、以下の4つのポイントが要件として挙げられました。

■データ取得の窓口一本化
■データ活用における情報システム部門の負荷軽減
■疑いようのない正しいデータであること
■セキュリティの確保

この要件に対して、どこまで対応できるのかをPoCを実施し、検証しました。
機能面、投資額、ジールの技術力と相性などを総合的に判断して、Denodoを導入することになりました。

大林組様 Denodo 導入までの流れ

1.事前準備
PoC実施前に、複数の部門でハンズオンを受講してもらい製品知識を向上してもらう。

2.PoC
 お客様自身で操作することにより具体的な業務ユースケースに合わせた機能検証を実施。

3.導入計画
 ユーザー登録やAD連携についての様々な角度での検討を行い、本番運用を見据えたロードマップ、方針を計画。

4.環境構築
 手戻りが発生することがないよう事前検証を十分に行い、環境構築を実施し、ユーザーへの引継ぎまで完了させる。

PoCのポイント

お客様自身が主体となり、検証したいデータをDenodoで操作しながら議論し、運用イメージを確認いただきました。検証した例は次のようなものです。
・XMLファイルの階層構造を維持した状態で取り込みが可能か?
・単体ではなく複数ファイルの一括取り込みが可能か?
・階層型のロール定義が可能か?
・階層の配下にあるデータを検索できるのか?
・行列レベルでのセキュリティ制御が可能か?
  etc…

Denodo関連 支援内容紹介

ジールから提供しているDenodoのサービスを紹介します。

Denodo 関連 支援内容紹介
項目 詳細
Denodo ハンズオン Denodoを操作し、データソースの作成からデータ共有(公開)までの流れをハンズオン形式でレクチャー
PoC 要件定義書作成支援 国内外のユースケースを参照やお客様固有のユースケースなどを Denodo 専門のコンサルタントが作成支援
Poc 技術支援 お客様内で技術者不足の場合には、 Denodo専門のコンサルタントが技術支援
導入支援 ・お客様の運用を考慮し、 Denodo構築における最適なソリューションの検討を支援
・導入後の運用を見据えた Denodoの運用方針等の策定の支援
Denodo 導入 お客様の環境への Denodo のインストール及び初期設定を実施
Denodo 資材開発 DenodoのViewやジョブなど業務要件に合わせたDenodo資材の開発
日本語によるDenodo 製品サポート Denodoをご利用にあたっての不明点等、日本語でのサポートを実施
※ジールからライセンス購入の場合。

データ総研社との協業によるデータ活用サポート

データマネジメントやデータ資産価値向上に関するコンサルテーションを手掛ける株式会社データ総研と連携することにより、データ仮想化ソリューションの構築支援だけでなく、データ統合プラットフォームの構築も合わせて、お客様のDX推進を総合的に支援します。

オンライン ハンズ・オンセミナーのご紹介

最新のDenodo Platform v8を実機で操作し、データ仮想化技術が「物理的なDWH」構築に比べて、いかに時間やコストを節約できるかをご理解頂ける内容になっています。また、最新のバージョン8からは、更に操作が容易になり、データレイク、データウェアハウス、データマートがより身近になります。

ハンズオン内容

・Redshift、MySQL等接続
・論理データウェアハウス作成
・データアクセス制御設定
・データ公開
・データカタログ操作
・PowerBIとの連携
※PowerBI以外のBIツールとDenodoとの連携についてもご紹介致します。

お申込みは、こちらのサイトから必要な情報をご記入の上、申し込みください。

まとめ

コンピュータの歴史は、仮想化の歴史といっても過言ではありません。さまざまな製品、ソリューションで仮想化が行われてきましたが、データについての仮想化だけは、これといった決定版の製品は、これまで見当たりませんでした。しかし、今回ご紹介したDenodoは、真のデータ仮想化を推進していく製品ではないでしょうか。ご興味を持たれた方は、こちらからお問い合わせください。

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