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業績好調の住友不動産 持ち合い株の増加には批判も

6期連続の過去最高売り上げ・利益

(画像は写真ACより)

オフィスビルの賃貸事業や「新築そっくりさん」などのリフォーム事業が好調な住友不動産(東京都新宿区)の2019年3月期決算は、売上高1兆132億2900万円で前期比6.8%の増収となりました。

利益を見ても、営業利益は2204億1900万円で7.2%の増、経常利益も2042億5700万円の9.3%増で増益は9期連続。売上高、利益ともに6期連続で過去最高を記録しました。

今期に入っても好調は続いていて、今期第1四半期の決算は売上高3343億5600万円で8.3%の増収。営業利益は813億9500万円の13.4%増、経常利益も815億4200万円の14.7%増と2桁の増益を記録。このままいけば、今期も増収増益の決算となりそうです。

都心オフィスの需要増が業績後押し

住友不動産にかぎらず、不動産業界のトップ企業は利益率が高いのが特徴です。業界平均の営業利益率は4.7%ですが、たとえば三菱地所は18.1%、三井不動産は14.1%。住友不動産はさらに高い21.8%となっています。

利益率が高い要因は、東京でのオフィスビル需要の高さと分譲マンション人気です。住友不動産では、2019年度完成の地上23階のオフィスビル、秋葉原ファーストビルが完成前に満室となり、その他の新築オフィスビルの募集も好調。2019年6月のオフィスビル空室率は2.3%ときわめて低い水準で推移しています。

一方、新築そっくりさんなどの住宅部門は、今期に入ってやや減少。第1四半期の集計では、注文住宅の受注数が438棟と前年同期比で270棟の減、「新築そっくりさん」は1713棟で前年同期比684棟の減少となりました。

消費増税の影響も懸念されますが、同社は「影響は軽微」と判断。「下半期に受注数は増加する見通しで、計画通りの進捗状況だ」と強気の姿勢を見せています。

株式の持ち合いには批判が

そんな住友不動産に冷や水を浴びせるような記事を日本経済新聞が7月に掲載しました。「今どき持ち合い、住友不動産の我が道」(7月24日電子版)という記事で、他社との持ち合い株式を増やす経営方針を批判しました。

記事によると、同社は2019年3月期に290億円を投じて、49銘柄の持ち合い株を増やしたそうです。これによって、同社の株主となった上場企業は200社を超えたとみられ、一般株主の意向が反映しにくくなっているというのです。

確かに同社の株価は3月に4700円台をつけた後は、4000円前後で推移しています。これを見れば、業績よりも持ち合い株の多さに着目して、投資家が投資を手控えているようにも見えます。

こうした指摘についても同社側は「(持ち合いは)一概に好ましくないと断じるべきではない」と強気の姿勢のようです。

好調な業績が、こうした指摘を跳ね返して投資家の支持につなげられるか、今後注目を集めそうです。

▼外部リンク

住友不動産 第86期訂正有価証券報告書
https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

住友不動産 第87期第1四半期報告書
https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

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