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アステラス製薬が挑む異分野コラボの成否は

売り上げ好調で堅調な業績が続く

(画像はPixabayより)

製薬会社大手、アステラス製薬の業績が堅調に推移しています。

2019年3月期連結決算は売り上げ収益が1兆3063億4800万円と前期比0.5%増、営業利益は2439億1200万円と14.4%増、当期利益は2222億6500万円で35.0%増となりました。

今期に入ってからも、堅調な業績は続いていて、今年度上半期の連結決算は、売り上げ収益は6504億7000万円と前期同期比0.5%増。営業利益は1621億9600万円と27.9%増、四半期利益も1285億2700万円で23.7%増と増収増益となりました。

同社は当初、今期の業績を大幅な減収減益と予想していたのですが、上半期の業績を見て収入や利益を約300億円上方修正。減額幅は小さくなるとの見込みを公表しました。

営業利益率を見ても、2019年3月期は18.7%とかなり高い水準となっています。ライバルの武田薬品工業の9.8%、第一三共の9.0%に比べると、その高さがよくわかります。

特許の崖に直面

アステラス製薬の売り上げの多くは当然医薬品です。現在主力となっているのは、前立腺がんの治療剤イクスタンジや頻尿など過活動膀胱の治療薬ベタニスなどです。

ただし、アステラス製薬は新薬を開発するメーカーで、新薬開発メーカーには大きな特徴があります。それは「特許の崖」です。

新薬を開発すると、特許が有効な期間は独占的にその薬を製造・販売することができますが、特許が切れるとすぐに安価なジェネリック医薬品が発売され、売り上げが激減してしまいます。

今年度、アステラス製薬が減収減益を見込んだのも、別の過活動膀胱薬のベシケア、抗がん剤のタルセバの特許が切れるのが理由の1つでした。

しかし、日刊薬業WEB(10月31日付)の報道によると、安川健司社長は今年度上半期の業績について、イクスタンジなどの売り上げ増などによって「(特許の壁は)浅く、短くできた」と語ったそうです。

異分野とのコラボにも挑戦

新薬メーカーが特許の崖を克服する最大の方法は、新たな医薬品の開発です。しかし、新薬の開発には長い年月がかかります。

1つの医薬品の特許が切れたので、すぐに代わりの医薬品を発売するというわけには、なかなかいきません。そこで、アステラス製薬が取り組んでいるのがRx+プログラムです。

同社によると、医療用医薬品(Rx)事業の成果を異なる分野の技術や知見と融合させることで新たな製品やサービスを生み出すのが狙いだそうです。

その成果の1つが2018年10月に公表したバンダイナムコエンターテインメント(東京都港区)との健康アプリの共同開発です。ゲーム性を取り入れながら継続的に運動ができるアプリの開発を目指します。

果たして異分野とのコラボで医薬品メーカーの壁を打ち破れるか。アステラス製薬の挑戦の成果に注目です。

▼外部リンク

アステラス製薬 第14期有価証券報告書
https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

アステラス製薬 第15期第2四半期報告書
https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

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