BI online

ビジネスニュースをデータ活用の視点から幅広く配信

原油価格の上昇で業績好調 国際石油開発帝石

今期は大幅な増益でスタート

(画像はPixabayより)

石油開発業界で国内最大手、国際石油開発帝石(INPEX、東京都港区)の業績が好調です。

有価証券報告書によると2019年3月期連結決算は、売上高9713億8800万円で前期比4.0%の増、営業利益は4742億8100万円で32.7%増、経常利益も5192億7800万円で34.1%増でした。

直近の2019年12月期(今期から決算月が変更)第1四半期も売上高2874億100万円で前期同期比42.0%の増、営業利益は1462億7700万円で40.7%増、経常利益も1309億6800万円で12.7%増でした。

利益率の高さも注目で、営業利益率は48.8%。同じ資源開発で競合する石油資源開発が0.9%、日鉄鉱業が6.1%であることを考えると、かなりの高水準です。

INPEXの業績が好調な要因は、どこにあるのでしょうか。

日本のエネルギー確保が使命

INPEXは、2006年の国際石油開発と帝国石油の経営統合を経て設立されました。国際石油開発はもともとインドネシアなど海外での石油資源を開発するために1966年に創設。帝国石油は戦時中の1941年、民間会社の石油鉱業部門を一元化するために設立された半官半民の国策会社でした。

両社とも時代は違えど、日本のエネルギー確保を使命に誕生しました。

現在は、インドネシアやオーストラリア、中東、アフリカ、南北アメリカなど世界二十数カ国で約70のプロジェクトを展開。原油や天然ガスのほか、シェールオイルの開発、生産に取り組んでいます。

さらに事業の拡大を目指し、長期的展望を示した「ビジョン2040」では「アジア・オセアニアにおけるガス開発・供給の主要プレーヤー」「国際大手石油会社トップ10」を目指すとしています。

安定した経営の確立が課題

資源開発会社の業績は国際的な資源価格に大きく左右されます。INPEXも2016年3月期、売り上げと利益が落ち込み、営業利益率も38.6%にまで下がりました。

これは中国経済が減速するとの見通しや、イランの原油輸出拡大の見込みを受けて、一時期、1バレル当たり30ドルを切るなど原油価格が大きく下落したのが主な要因でした。

その後原油価格は持ち直し、2019年3月期には一時期85ドル付近にまで上昇。同社の売上高や利益率も上昇しました。最近の好調な業績を支えているのは、国際的な原油価格の高騰のようです。

今後の原油価格の見通しは、中東情勢の緊張の高まりで高騰するとの予想がある一方で、中国経済の減速や世界経済の落ち込みによって需要が減り、原油価格も低迷するのではないかとの見方もあります。

要因が複雑に絡み合い、大きく変動する原油価格。それに一喜一憂することなく安定した経営を続けられる経営体質の実現が、INPEXの目標となるのでしょう。

▼外部リンク

国際石油開発帝石 第13期有価証券報告書
https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

国際石油開発帝石 第14期第1四半期報告書
https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

Return Top