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【日本のおさかなを育てる】日本の水産の命運握る次世代型養殖技術に注目

いま注目される次世代養殖技術

9月2日、次世代型養殖技術(スマート水産・陸上養殖システム・低魚粉飼料・昆虫タンパク質飼料・水産用種苗)に関する調査の結果が矢野経済研究所によって報告されました。

報告によると、2018年度の次世代型養殖技術の国内市場規模は151億6500万円でした。その内訳は低魚粉飼料市場が99億8,400万円、陸上養殖システム市場が50億8,800万円、また立ち上がり段階のスマート水産市場が8,000万円、商業生産が始まった昆虫タンパク質飼料市場が1,300万円となっています。

国内の漁業就業者の減少に伴う海面漁業の漁獲高減少、また地球温暖化の進行に伴う水産資源への影響を背景に養殖事業者に注目が集まっていますが、一方で養殖事業者においては飼料のほとんどを輸入に依存、近年はその価格も上昇を続けており、これらの問題解決に向けていま、次世代型養殖技術が注目されています。

次世代養殖技術の5分野

この調査は、矢野経済研究所が次世代型養殖技術を展開する事業者、養殖事業を展開している国内の企業、その他大学・関連官公庁などを対象に、面談、電話・e-mail等によるヒアリング調査および文献調査を併用する方法で行い、市場の概況や将来展望等を明らかにしようとしたものです。

この調査における「次世代養殖技術」は、スマート水産、陸上養殖システム、低魚粉飼料、昆虫タンパク質飼料、水産用種苗の5つの技術分野が対象とされており、市場に含まれる商品・サービスは、はこれら技術分野に関わる製品、技術、システム等幅広くあります。

「スマート水産」は「これまで勘や経験に依存しているやり方を、ICT技術で「見える化」して、効率的な水産業を展開する技術」、「陸上養殖システム」は「陸上に人工的に創設した環境下で養殖を行う技術」を指します。

また「低魚粉飼料」は「魚粉の含有率を50%以下にした飼料、その製造技術」、「昆虫タンパク質飼料」は「昆虫を原料とした飼料、その製造技術」、「水産用種苗」は「養殖や放流用に生産した人工種苗、その製造技術」を指します。

養殖業の振興が日本の水産のカギに

報告では、次世代型養殖技術市場の今後に関わる注目すべきトピックとして、2018年12月に成立した水産改革関連法に注目されています。

同法は国内における水産資源の管理強化、養殖業などへ民間企業の新規参入を促すなどして漁業の成長産業化につなげることが主たる目的とされています。

漁業資源管理の流れが世界的な潮流となり、漁船漁業の拡大が見込めない中、養殖業が日本の水産業の中核となることは疑いなく、その振興は非常に重要なものと考えられます。

民間企業の経営ノウハウや技術力を生かし、養殖規模の拡大を進められるかどうか、市場の今後の動向が注目されます。

このほか、調査結果の詳細が矢野経済研究所のサイトに掲載されています。

(画像はフリー写真素材ぱくたそ より)

▼外部リンク

矢野経済研究所 プレスリリース
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2215

矢野経済研究所 公式サイト
https://www.yano.co.jp/

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